メイツスロープの壁画
はじめに
現在、知的傷害授産所メイツでは7月15日から木村隆氏によるスロープの壁画を制作しています。
皆さんが思うスロープはどの様な物を思い浮かべますか?
最近の施設でだいたいの所がバリヤフリーとかユニバーサルデザインとか言われ敷地内にはほぼ段差の無い通路が多くなりました。メイツでもスロープは幾つもあります。
メイツの最大の特徴として1階から2階へ昇り降りをする為のスロープがあります。このスロープは昇り降りの為だけでは無く、室内の歩行運動場と階段などで転ぶ時の危険性のある歩行の時に利用されます。その道程は全長約50mです。クランク状の踊り場は2ケ所あり、踊り場の途中で1ケ所づつ小踊り場があり大小踊り場を合計すると5ケ所あります。壁面として左右両面を考えますと約100mです。天井の高さは低い場所で約3m、高い所で約5mあります。
スロープの壁画制作の発端は授産所で働いている仲間(利用者)と見学者や来客などが使用する時に白い壁面が50m続き寂しい感じがしておりました。又、白色は照り返しで強く左右と天井の3ケ所からの照り返して視界は非常に眩しく、歩行者の目線は前を見ず俯きかげんになり精神的にも暗くい気持ちになってしまいます。このような環境で毎日のようにスロープを使用するよりも楽しい気分でスロープを歩行出来る空間にしたいとおもいました。
『素敵な場所』
コンセプト
私達の住んでいる空間は重力のある空間に存在している。その重力のある世界は私達の固定概念でしかないです。
バリヤフリーの由来は建築業から言われた用語です。そして、現在ではユニバーサル・デザインの時代だと言われています。この2つの言葉には健常者と障害者の2つの言葉が存在します。様々な人々を表現していく。世の中色々な人がおり、現在の御時世悲しいニュースや寂し事があるけどそれらの人ばかりではなく、嬉しい事や楽しい事を思っていたり考えている人も一杯います。メイツのスロープは障害者や健常者関係なく、誰しもがその場所を率直に『素敵な場所』を感じてもらいたいです。
テーマ
メイツの建物は田園に囲まれています。建物の中には田園の自然を肖り様々な自然界の融合して自由な空間を展開しています。真新しい白い壁面は始まりの空間だと思います。そこで制作者である私達が(壁画の画面で)オーバーオール着て真新しい空間に赤(愛情)、青(恵み)、黄(希望)、緑(自然)の4色を大きな面を塗っています。それらの4色の色彩から様々な人々が素敵だと思うっている事を考えたり思ったりしています。
誰しもその場所は2階へもしくは1階に行く為に使われる空間である。次への空間移動をする過程の中で次へ次へと繋げる一時の空間と時間、夢とか希望のある空間を指す。人々の思い、夢、希望などをシャボン玉を幾つも空間に沢山飛んでいます。このシャボン玉一つ一つが誰しもが素敵な事を持っている事を表現しています。
画材としてペンキとクレヨンを使用していまいます。素朴な道具で見る人にも素敵な場所を描いてほしくこの画材で描いています。
ミュー
Art Director
飯村隆
Staff
尾関一郎 (旅人)
荒尾政和 (名古屋芸術大学)
加藤さゆり(名古屋芸術大学)